ニランジャン・クマール

 

ニランジャン・クマール(スーリヤ校第五期卒業生)

 

<日本語の通訳になり、そして社会に奉仕したい>

 

出身:ティルカ村、父親の職業:サイクルリキシャー運転手、母親の職業:農家、弟一人、妹一人、年齢:17歳。

 

二ランジャンは2016年3月、優秀な成績でスーリヤ校を卒業しました。その後、CBSE(インド中央政府教育機関)登録のギヤン・バハルティ高校(大学の教養学部に相当)で、11年生と12年生の2年間、教育を受けました。12年生修了後、2018年3月から4月にかけて、専門課程進学のため、12年生修了のインド全国統一試験を受けました。結果は、2018年5月末頃発表され、見事合格いたしました。その結果を、進学希望先のガヤ大学に提出します。合否は、8月から9月頃わかる予定です。

 

二ランジャンが子供の頃、リキシャー運転手の父親が酒乱で、稼ぎのほとんどをお酒に使ってしまい、母親は子供たちを食べさせるため、畑仕事や労働をして大変苦労したそうです。最近は、ビハール州が禁酒法を施行したこともあり、父親もずいぶん良くなって来たそうです。二ランジャンは父親を反面教師として、自分は絶対に一生お酒を飲まないと誓っています。

 

3年ほど前まで、二ランジャンの家は土と藁だけで出来たとても素朴な家でした。家の中は真っ暗でずっと腰をかがめていないといけないほど小さな家でした。貧しさが州政府に認定され、州政府から支援を受け、現在のレンガの家に引っ越すことが出来ました。

スーリヤ校在学中、二ランジャンは全ての教科にわたって成績優秀でした。数学や日本語は特に頑張って勉強していました。学校に行っている時間以外は、隣に住む友人と土壁の狭い部屋に篭り、早朝から夜遅くまで食事を忘れるほど勉強していました。その友人は二ランジャンと一緒に勉強するようになってから、劇的に成績が上がりました。現在、二ランジャンは、7名ほどの村の子供たちにほとんど無料で勉強を教えています。

 

将来、社会の人々の幸福のために奉仕するのが夢だそうです。その夢を実現するため、日本語通訳となり、日本企業に就職し、給料を貧しい子供たちのために使いたいのだそうです。また、なぜ日本語を勉強するのかと聞くと、主の教えを日本語で学びたいからだと答えました。もしHSUに留学出来る機会があれば、人間幸福学部に入り、主の教えを日本語で学びたいのだそうです。

スーリヤ校で教育を受けられたこと、そして信仰教育を受けることが出来たことに、二ランジャンはいつも感謝しています。主の教えは人間を素晴らしい存在に変える力を持っていて、自分自身も教えを学び実践することで変わることが出来たそうです。二ランジャンは自分の周りやインド中、そして世界に様々な苦しみが蔓延していることを非常に悲しく感じています。村の人々や、インドや、世界の人々に主の教えを伝えたいのだそうです。みんなが主の教えを学ぶことで、愛に溢れた素晴らしい世界に変えたい、と語っています。