リトゥラージ・ミシュラ

リトゥラージ・ミシュラ(スーリヤ校第4期卒業生)

 

将来の夢:心臓外科医、出身:イルラ村、父親:農家兼家庭教師、母親:主婦、兄弟:姉二人、兄一人、妹一人

 

2015年3月、スーリヤ校を優秀な成績で卒業し、現在、ガヤ大学に在籍しています。エンジェルエイドの奨学金をいただき、パトナの医学部受験専門塾で2年間受験勉強をさせていただいています。

将来の夢は、心臓外科医になることです。リトゥラージは元々子供の頃からサイエンスが得意で、中でも特に生物に興味がありました。リトゥラージの父親が医者になりたくて、家庭の貧しさから夢を断念したということもあり、父親の夢を引き継ぐ意味もあり、リトゥラージは小さな頃から医者になりたいと思っていました

リトゥラージの家庭は貧しいものの、カーストはバラモンです。つい最近まで土で出来た小さな家に住んでいましたが、スーリヤ校卒業後、父親は、リトゥラージの勉強のため、家族とブッダガヤの街はずれに引っ越しました。父親は農作業や、中高生の家庭教師をして、リトゥラージや家族の生活を支えています。

医者を目指す際、リトゥラージは高カーストであるため、低カーストより15%ほど高い点数を取らなくては合格できないというハンデがあります。(例えば100点満点のテストなら、低カーストなら65点で合格するところ、高カーストは80点以上でなければ合格できないという感じです。)しかし、リトゥラージは、夢を叶えるため、医学部受験に挑戦する覚悟です。

これまで大学の教養課程の2年間、医学部受験塾へは学費が高すぎるため通えませんでした。2016年度の大学の学費はエンジェルエイドから奨学金を受けていました。今回、医者になるための奨学金を御支援いただけることになりましたので、パトナ(ビハール州州都)の医学部受験の専門塾の入学試験を受けました。その入学試験で優秀な成績だったので、特待生Aレベルに選ばれ、学費が10%割引されることになりました。1年の短期コースを希望していましたが、塾の講師から2年間みっちり学んだ方が確実だと勧められ、2年間のコースを受けることにしました。その塾で2年間受験準備をし、それから医学部入学試験を受けることになります。

医学部入学試験は二回しか受けられないそうです。医学部に入学出来たら、順調に進めば、卒業まで5.5年勉強することになります。インドは、選挙や様々な理由で、入学試験や学年末試験が毎年同じ月に行われるとは限らず、試験の時期は流動的です。ですので、卒業の時期はまだ確定出来ません。

リトゥラージは、主エル・カンターレは全人類の神であると思っています。「人生は一冊の問題集であり、人はそれぞれ与えられた環境・仕事・家族・友人との関係などの中で、色々な経験をして、あの世に帰るまでに魂を磨き、高める修行をしています。僕は、主の御加護により、様々な困難な状況も乗り越える力をいただいています。」とリトゥラージは言っています。リトゥラージの目指す夢への道のりは決して平坦でなはく、時間もかかりますが、彼ならきっと夢を叶え、多くの人々の命を救う素晴らしい医者になれると期待しています。